米俳優ブラッド・ピットさん主演の映画「マリアンヌ」(ロバート・ゼメキス監督)が、10日から公開される。ピットさん扮(ふん)する主人公が、妻に向けられた疑惑を晴らそうと奔走するサスペンス仕立てのロマンス劇だ。メガホンをとったのは、ピットさんとは初タッグとなるゼメキス監督で、第二次世界大戦の時代を撮るのも、ラブストーリーを撮るのも初めてだという。72時間という猶予の中で妻を守ろうとする主人公の捨て身の行動から目が離せない。
ウナギノボリ
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1942年、英国の極秘諜報員マックス(ピットさん)は、フランス軍のレジスタンス、マリアンヌと夫婦を装い、ドイツ大使の暗殺計画を実行する。この任務をきっかけに2人は結ばれるが、やがてマリアンヌにある疑いが掛けられたことで、マックスは彼女の潔白を証明しようと奔走することになる……というストーリー。マリアンヌ役をオスカー女優のマリオン・コティヤールさんが演じ、あるときは危険を顧みないレジスタンスを、あるときはマックスの最愛の女性を、数々の洗練された衣装を着こなしながら演じ分けている。
妻につい疑惑の目を向けてしまう自分を嫌悪しながら、それでも彼女の疑いを晴らす手掛かりを求めてまい進するマックスの挙動に、おのずと意識は集中し、感情移入してしまう。とりわけ、ピアノの前にマリアンヌと立ったときの、彼女への愛と猜疑(さいぎ)心のはざまで揺れる姿には胸を締めつけられた。ピットさんが終始これでもかというほどカッコよく、個人的には、マリアンヌと出会った当初のマックスの顔立ちがあまりにキレイ過ぎて、物語が進むにつれて疲弊していく方が年相応ですてきに見えた。久しぶりのラブロマンスに大いに酔わせてもらった。10日からTOHOシネマズ日本橋(東京都中央区)ほか全国で公開。(りんたいこ/フリーライター)
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