観客動員1061万人、興行収入138億円(10月8日現在)の大ヒット劇場版アニメ「君の名は。」(新海誠監督)が9日、韓国・釜山で開催中の「第21回釜山国際映画祭」で公式上映され、新海監督と、主人公の声を担当した神木隆之介さん、上白石萌音さんが舞台あいさつ。神木さんと上白石さんは、流ちょうな韓国語であいさつし、劇場につめかけた900人以上のファンを沸かせた。
ウナギノボリ
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釜山国際映画祭は1996年から韓国・釜山で開催されているアジア最大級の国際映画祭。2015年は75カ国302作品が上映され、「岸辺の旅」(黒沢清監督)、「ピンクとグレー」(行定勲監督)など日本からも20作品が招待された。
今回「君の名は。」は、話題の新進気鋭の監督の新作を上映する「ガラ・プレゼンテーション部門」に、「怒り」(李相日監督)、「ダゲレオタイプの女」(黒沢清監督)、「Bleed for This」(ベン・ヤンガー監督)とともに、アニメーション作品として初めて正式出品された。
新海監督、神木さん、上白石さんの3人はいずれも同映画祭は初参加。上映に先駆けて同市内を散策したほか、東西大学校で行われた記者会見に参加し、100人を超える海外メディアとの質疑応答に応じた。新海監督は「2011年に日本を襲った地震は、私に大きな影響を与えました。その時に日本人が想った願いや祈りの結晶をこの作品に込めました」とコメント。さらに次回作について質問が及ぶと「今は白紙だが、多くの人を楽しませるエンターテインメント映画をもう一本作りたいです。その能力が自分にあるのか、確かめたい」と答えた。
新海監督は「釜山国際映画祭が映画をとても大事にしていて、さらにそれを強くサポートする場なのだと感じられました。その点、『君の名は。』をとても深く理解してくれているのではないかと思いますが、その反面、それでも文化は違うので、分かってもらえないのではないかという不安もあります。ただ、ヨーロッパやアメリカに比べると、アジアの方が日本と文化面で共有する部分が多いので、大きく受け入れてもらえることを期待しています」と同映画祭への初参加を振り返った。
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