プレバト!!:俳句の辛口批評でサッカーW杯予選超え 浜田雅功司会の知的バラエティー、人気の秘密 

「プレバト!!」司会の「ダウンタウン」の浜田雅功さん(右)とアシスタントのMBS豊崎由里絵アナ
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「プレバト!!」司会の「ダウンタウン」の浜田雅功さん(右)とアシスタントのMBS豊崎由里絵アナ

 お笑いコンビ「ダウンタウン」の浜田雅功さんが司会を務めるバラエティー番組「プレバト!!」(TBS・MBS系、毎週木曜日午後7時)が平均視聴率10%を超える好調を保っている。9月1日の放送では、関西地区17.8%、関東地区14.9%(視聴率はいずれもビデオリサーチ調べ)で、関西地区では同時間サッカーW杯アジア最終予選の日本対UAE戦を上回った。総合演出を務めるMBSの水野雅之さんに好調の秘密を聞いた。

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 同番組は、浜田さんを「コミッショナー」に、芸能人が俳句や生け花、料理の盛りつけなどに挑戦し、その道のプロがそのセンスを査定してランキングで発表するというもの。中でも俳人の夏井いつきさんの“辛口批評”と“劇的添削”が話題で、上期の平均視聴率は関東11.1%で同時間帯民放1位、関西13.7%と全局中1位という好調ぶりだ。

 番組は、午後7時の枠に浜田さんの司会ということで「浜田さんはエピソードトークもロケもあるけれど、主婦層にマッチして、他にないようなもの」と知的な要素を加えた芸能人の才能ランキングをと水野さんは考えたという。企画では、「主婦層がやってみたくて、何となくできそうなもの。カルチャースクールも意識して、縦書き文字というか和風な文化、生け花や俳句が浮かんだ」といい、それを「ビフォーアフターで見せる」と決めた。

 2012年の番組スタートから、関西では評価を受けていたが、関東の視聴率はなかなか上がらなかった。「視聴者を調べると、見る人は長い時間見てくれていた。一部の人の強い支持を得ていた」と手応えを感じ、企画や演出も少しずつ変えながら、徐々に関東の視聴率も上がっていった。

 中でも話題となったのが俳句で、「名人」の梅沢富美男さんをはじめ、お笑いコンビ「FUJIWARA」の藤本敏史さん、アイドルグループ「Kis-My-Ft2(キスマイフットツー)」のメンバーらがお題に合わせて作った句を、夏井さんがズバズバとダメ出しをしながら、添削をして見事な句に仕上げていく。その様子が痛快で、この番組から生まれた俳句本がベストセラーになるなど、俳句ブームをけん引している。

 水野さんはリサーチの段階で、スタッフから「いい人を見つけた」という夏井さんの俳句指導を見て、「そのときから辛口で、いけると思った」と採用。五・七・五の5文字を空けて答えるという手法も考えたが、「芸能人に本気でやってもらうのがいい」と現在の形になったという。番組のヒットについて、水野さんは「時間帯や視聴者をしっかり意識していくけれど、合わせにいったら失敗する。スベるかもしれないけれどエッジが立った企画を考えることが大事」と語った。

 22日の同番組は、東京都知事選に出馬して話題となったジャーナリストの鳥越俊太郎さんや女優の櫻井淳子さん、俳優の大野拓朗さんらが「富士と稲刈りと案山子(かかし)」をテーマに俳句に挑戦。華道家・假屋崎省吾さんが査定する「いけばなの才能査定ランキング」では、俳優の本郷奏多さんらがリンドウの課題に挑む。

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