LINE LIVE:実力派テレビマンがチャンネル開設 新たな視聴者の創出に挑戦

「スタースカウト総選挙」ステージ裏をリアルタイムに配信するLINE LIVEの画面
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「スタースカウト総選挙」ステージ裏をリアルタイムに配信するLINE LIVEの画面

 SNSの「LINE」が運営するライブ動画配信プラットフォーム「LINE LIVE(ラインライブ)」。昨年12月からサービスが公開され、半年で視聴者数累計3億5000人を突破。8月から一般ユーザーも利用できるようになり、注目されている。そんな中、人気番組を手がけたテレビマンたちがチャンネルを開設、4日には、国内最大級オーディションイベント「スタースカウト総選挙」を人気番組のプロデューサーが演出して生配信するなど、動画配信の可能性を探っている。

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 「LINE LIVE」は、15年12月のサービス公開から、300人以上の人気アーティストらがライブ配信を実施。視聴者が出演者へ向けて、コメントや「楽しい」「共感した」などの好意を示す「ハート」を送り、それに応えるなど、リアルタイム性を生かした配信で人気となっている。

 LINE LIVEのチャンネル「テレビマンオールスターズ」は、テレビ制作者の人材育成などに取り組む一般社団法人「未来のテレビを考える会」などが9月に開設。これまでに人気バラエティー番組「水曜どうでしょう」(北海道テレビ)の藤村忠寿エグゼクティブディレクターや「ダウンタウンDX」(読売テレビ)の元チーフプロデューサーの西田二郎・編成企画部長らのトーク番組などを配信している。

 「スタースカウト総選挙」は、6~35歳の男女2万3653人が応募、事前のウェブ投票で選ばれたファイナリスト300人が4日、Zeppなんば大阪(大阪市浪速区)で開かれた最終選考のステージに立ち、大手芸能プロダクションの担当者や、有名女性誌の編集長らが審査するオーディションイベント。大阪府出身の龍谷大1年生・秋山未有(みゆ)さん(18)がグランプリに選ばれ、テレビ番組への出演や雑誌デビュー、有名コレクションへの出場権を得られるほか、年収1000万円が保証される。

 イベントの模様は「LINE LIVE」のLINE公式チャンネルと「テレビマンオールスターズ」チャンネルで配信され、西田さんが演出を手がけた。出場者がステージ上でがランウエーを歩く姿を映し出す一方、右下のワイプ画面で、バックステージを映し、リアルタイムの“ステージ裏”を配信。視聴者からのコメントに対応して、出場者にその場で話を聞くなど、テレビマンならではのライブ感あふれる演出を施した。配信番組のMCを務めた、ラジオDJでタレントのU.K.さんは「スマホで手軽に参加できる身近なメディアこそ新時代のスタンダードだと肌で実感。コメントでの対話で、その場の演出や形式を随時に進化させられる」と絶賛した。

 西田さんは「「正直なところ、テレビと同等のリアクションを得られるのか半信半疑だったが、予想以上の反響があり、非常に興奮した。生ものであるイベントの進行に合わせて、目の前で起こっていることを、映像と音声を使って、臨機応変に多くの人に伝えるという、テレビ的な強みを生かした演出、進行ができた。今後も、番組やイベントと連携しながら、テレビのファンを増やし、新たな視聴者の創出につなげていきたい」と話している。

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