人気アニメ「機動戦士ガンダム」で、主人公のアムロ・レイとシャア・アズナブルという宿敵を演じた声優の古谷徹さんと池田秀一さんが、人気アニメ「名探偵コナン」の劇場版アニメ第20弾「名探偵コナン 純黒の悪夢(ナイトメア)」(16日公開)で再び“対決”することが話題になっている。池田さんは約10年ぶりの共演を「昔の女に会ったような感じ」と喜ぶ。宿命のライバルを演じた二人の秘話を明かしてもらった。
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「機動戦士ガンダム」の放送がスタートしたのは1979年。池田さんは、当時の古谷さんとの関係を「物語とシンクロしていて、連邦とジオンのようでした。あまり口もきかなかった。仲が悪かったわけではないですが」と明かし、古谷さんも「アフレコ中も離れた席にいましたもんね」と語る。当時は酒が飲めなかったという古谷さんは、酒好きの池田さんと話す機会があまりなかったという。
二人の関係に変化があったのはそれから約20年後。古谷さんは「(ガンダムの)20周年のイベントでお会いした時に(自分が酒を)飲めるようになっていたので、話をするようになった」と話し、「新しい仕事のオファーがあった時、池田さんに相談することもある」と明かす。
「機動戦士ガンダム」という大人気作でライバルを演じてきた二人の関係について、古谷さんは「戦友だと思っています。声優界でも僕らは特殊な立場にいる。世界的に人気のある作品でライバルを演じ、繰り返しゲームが作られるなど何度も演じてきている」と説明する。
「名探偵コナン」では古谷さんが安室透(あむろ・とおる)、池田さんが赤井秀一(あかい・しゅういち)を演じている。これまでもテレビアニメに登場してきたキャラクターだが、二人が対決するのは劇場版最新作が初めてだ。安室と赤井……、もちろんアムロとシャアをイメージしてしまう名前だが、古谷さんは、アムロというキャラクターへの思いを「こんなに長く愛されるとは思っていなかった。ライフワークですね。自分の分身のようなもの。それまで、熱血ヒーロー役ばかりと言われていたけど、ナイーブな少年もできて、自信になった」と明かす。
池田さんは「『また、シャアか……』という時期もあった」と明かしながら、古谷さんの言葉を受けて、「受け入れるようになってきた。彼(古谷さん)も言っているけど、まさに分身です」とうなずく。池田さんは、赤井については「シャアとは違いますよ。シャアの絵がないと、シャアにはなれないんです」と強調する。
池田さんは、再共演の感想を「隣でやるのはいいもんんですよ。久しぶりだな。いいなあ。昔の女に会ったような感じ」としみじみ語る。「名探偵コナン」では“戦友”である二人の演技が注目される。
「名探偵コナン」は、青山剛昌さんが1994年から「週刊少年サンデー」(小学館)で連載中で、小学生探偵の江戸川コナンが、次々と起こる難事件を解決する人気マンガ。96年にテレビアニメがスタートし、97年からは劇場版アニメも製作されている。劇場版アニメ第20弾は、黒ずくめの組織、FBI、公安、コナンの4者入り乱れた頂上決戦が展開される。
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