クルム伊達公子選手:「フィジカルは非常にいい状態」 全米オープン1回戦前に意気込み

28日深夜に女子シングルス1回戦に登場するクルム伊達公子選手 写真:アフロ
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28日深夜に女子シングルス1回戦に登場するクルム伊達公子選手 写真:アフロ

 米ニューヨークで27日(現地時間)開幕した今シーズン最後のテニス4大大会(グランドスラム)の「全米オープンテニス」。大会第2日の女子シングルス1回戦でスウェーデンのソフィア・アルビッドソン選手と対戦するクルム伊達公子選手に、1回戦への意気込みなどを聞いた。WOWOWではクルム伊達選手の1回戦の模様を28日深夜0時5分からWOWOWライブで生中継する。WOWOWでは最終日9月10日まで「全米オープンテニス」連日生中継。(毎日新聞デジタル)

ウナギノボリ

 −−今シーズン最後のグランドスラムを迎えますが、今の心境とコンディションを教えてください。

 万全で臨めなかった全仏オープンやウィンブルドンと比べると、フィジカルは非常にいい状態といえます。しかし、まだテニスと体がかみ合っていない部分があるので、その部分では課題も多いという状況です。

 −−3週間前と比べて肌も焼けていて、コンディションのよさを物語っているように思えます。

 少しずつですが、準備を積み重ねてきていることは間違いないです。ただ、スローペースで積み重ねても、グランドスラムのレベルではまだまだ足りない部分が見えてきますし、自分の年齢を考えると、それを取り戻すのも若い時のようにハイペースにはできないと感じます。そういった点で思うようにいかない部分はありますが、確実に、自分のペースで積み重ねてこられた1カ月だと思います。

 −−2試合の前哨戦を終えられましたが、プレーに向かう気持ちや感覚はいかがでしょうか。

 内容的にはテニス自体もよくなってきていますが、試合になると勝負どころで取りきれなかったり、取らせてもらえなかったりという部分が残っています。グランドスラムに入る前に勝ち星を挙げて自信を得た状態で挑みたい。また、ダブルスを戦う中でダイナミックなプレーにつなげていきたいという理想の形があったのですが、なかなかうまくいかない状態ではあります。それでも、フィジカルと同時に短い期間の中で積み重ねてよくなってきたものはあるので、すぐに結果につながるかは始まってみないと分かりませんが、少しずつステップを踏むことで可能性も出てきていると思います。

 −−1回戦の相手はスウェーデンのアルビッドソン選手に決まりましたが、どういったプレーをしたいですか。

 今シーズンは、グランドスラムに限っても全豪オープンは首が痛くてなかなか集中できない状況だったし、全仏も試合の途中で肉離れをし、ウィンブルドンはそれを引きずった中でのプレーになっていて、なかなか自分の万全の態勢で試合ができていませんでした。どうしても動ける範囲が狭まってきて、積極的にいけるところも少なくなっていました。しかし、今回の全米オープンでは身体的には問題のない状態なので、可能な限りダイナミックなプレーをしたいと思っています。自分のいいところを出すためにも、ネットプレーにつなげる動きを随所に出したり、駆け引きの中で積極性を出せるポイントを増やせるよう心がけ、その結果として動く範囲も広げていきたいと思います。ウィンブルドンではサーブ&ボレーを一度もできなかったし、ネットにいくチャンスも作れなかったので、とにかくダイナミックにプレーできればと思います。もし調子が悪くてファーストの確率がよくなくても、そういったプレーを心がけていれば、自然と自分のプレーもよくなってくると思います。

 −−シーズン最後のグランドスラムですが、この後の試合にもつながってくると思いますので、それらに向けて意気込みをお願いします。

 先のことはあまり考えていませんが、今回のグランドスラムがあり、その後にはアジアシーズンも始まります。今は失うポイントもないので、とにかく自分らしさを取り戻したプレーを心がけて戦っていければと思います。その後のことは、今回の全米オープンが終わってから考えていこうと思っています。全米の後になると、昨シーズン必死にもがいて獲得したポイントがどっと待っています。今年もそこで追いつめられてもがく前に、この全米とアジアシーズンの中で、なんとか取り戻したいと思います。自分らしいプレーができれば、結果もどこかで必ずついてくると信じています。

 *……「全米オープンテニス」女子シングルス1回戦「クルム伊達公子 対 ソフィア・アルビッドソン戦」は、28日深夜0時5分にWOWOWライブで生中継!

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