話題のアニメの魅力をクリエーターに聞く「アニメ質問状」。今回は、宇宙に夢をはせる兄弟の生きざまを描く話題作「宇宙兄弟」です。読売テレビの永井幸治プロデューサーに作品の魅力を語ってもらいました。
ウナギノボリ
10年前の朝ドラ「花子とアン」 当時の吉高由里子インタビュー
−−作品の概要と魅力は?
夢をもう一度追い始めた普通のサラリーマンが宇宙飛行士を目指すお話ですが、その過程で兄弟や家族、周りを取り巻く人々との間に繰り広げられるドラマが元気を与えてくれる作品です。アニメという表現を使っていますが、日曜日を朝から元気にしてくれる連続テレビドラマと思ってみていただけるとうれしいです。今までアニメを見なかった方、宇宙に興味を持っていない方にぜひ見てほしいです。そして、何よりJAXA(宇宙航空研究開発機構)の協力で描かれるリアルな宇宙開発は見応え十分です。
−−制作決定の経緯と、アニメにするときに心がけたことは?
全国ネットで放送するアニメなので、子供から大人、そしてお年寄りまで誰が見ても楽しめるものを探していました。いろいろな原作を読み進める中で、宇宙兄弟ほど、子供が夢を見られて、大人が夢を思い出せて、お年寄りまでも感動できるものはないと思いました。原作が「モーニング」という青年誌連載なので、子供でも楽しめるように言葉や表現をできるだけかみ砕き、主人公の子供時代のシーンをたくさん入れて見やすくしています。
−−作品を作るうえでうれしかったこと、逆に大変だったことは?
原作が本当によくできているので、アニメにする際は子供でも見やすくというのはありますが、一切内容は削っていません。いかに「うまく足していくか」を心がけています。簡単なようでここにたどり着くまですごい時間を掛けました。一字一句まで検証して、原作と見比べていいものにできるよう全力を投じています。うれしかったというか、将来、世界のどこかでアニメ「宇宙兄弟」を見て宇宙飛行士になりましたという方が出てきたらうれしいです。
−−今後の展開、読者へ一言お願いします。
今年は宇宙が注目される年で、日食や月食、そして7月には星出彰彦宇宙飛行士の打ち上げと空を見上げる機会の多い年です。そんな空を見上げた時、宇宙のニュースを見た時、その裏に宇宙兄弟のようなドラマがあることを感じていただければと思います。どのようなドラマかは、日曜朝7時のアニメ宇宙兄弟をご覧ください。6月24日の放送では野口聡一宇宙飛行士が本人役で出演しますが、今後もあっと驚かせることを企画しています。お楽しみに。
読売テレビ プロデューサー 永井幸治
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