紺野美沙子:朗読座で初の演劇公演「日本の作品大切にしたい」

「日本の面影」記者会見に出席した紺野美沙子さん
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「日本の面影」記者会見に出席した紺野美沙子さん

 女優の紺野美沙子さんが主宰し、横浜市を中心に全国で朗読パフォーマンスを行ってきた「朗読座」が初の演劇公演「日本の面影」をプロデュースすることになり、記者会見が31日、東京都内で開かれ、紺野さんら出演者が出席した。紺野さんは「日本の作家の方が書かれた作品で、家族そろって楽しめるものの上演が少なくなっている気がしているので、日本の作品を大切にしていきたい」と話し、「これからも演劇公演をやっていきたいし、これからもこの作品を大切にしていきたい」と笑顔で語った。

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 「日本の面影」は、1984年に放送された山田太一さん脚本のテレビドラマで、テレビ大賞優秀賞、向田邦子賞などを受賞した作品。その後、山田さんが戯曲に書き下ろし、国内外で公演された。明治時代を舞台に、近代化で姿を消してゆく日本の良きものを惜しんだラフカディオ・ハーン(後の小泉八雲)=草刈正雄さん=と、その妻・セツ(紺野さん)の愛の物語が描かれる。

 会見には、草刈さん、山田さん、演出の鵜山仁さんも登場。当時放送されたテレビドラマの視聴者だったという紺野さんは、「(セツ役の)檀ふみさんのような役ができたらとうらやましく思っていました」と当時の心境を告白。俳優として参加することに加え、今回はプロデュースも行う紺野さんは、「日本人が何を大切にしてきたのかお芝居を通じて感じて、これから何を大切にしていけばいいのかおぼろげに思っていただければ」と呼びかけた。

 また、98年から国連開発計画(UNDP)親善大使としても活動している紺野さんは、「1年に1度、パキスタンやパレスチナなどの最貧困の地域を訪問しています。まわっておりますと、人生っていつ幕を下ろすかわからないという思いが強くなってきて、無謀だけどチャレンジしたいと思った」と公演への思いを明かした。

 公演は7月12~25日に俳優座劇場(東京都港区)で開催。28日には金沢公演も行う予定。なお、日本語の不自由な外国人にも気軽に鑑賞できるように英語字幕を使用する公演日を設けるほか、日本の伝統文化を大切にしたいという思いから、着物で観劇するとプレゼントがもらえる着物観劇キャンペーンを実施する。(毎日新聞デジタル)

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