12年の米アカデミー賞で脚本賞と助演女優賞にノミネートされていた「ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン」(ポール・フェイグ監督)が28日、公開された。親友リリアン(マーヤ・ルドルフさん)が結婚することになり、花嫁介添人(ブライズメイド)のまとめ役メイド・オブ・オナーを任された主人公の30代女性、アニー(クリステン・ウィグさん)。一抹の寂しさをおぼえながら、親友のためならと張り切ったものの、集められたブライズメイズは、ひとくせもふたくせもある4人だった……という展開。
ウナギノボリ
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店もつぶれ、恋人にも逃げられ、何事もうまく行かないアニーは、すべてに対して批判的で悲観的。ほかの4人も奇妙な人たちばかりで、中でも強烈なのは、花むこの妹メーガンだ。彼女が今作のキーパーソンであり、演じたメリッサ・マッカーシーさんがオスカーにノミネートされたのだが、その不遜な態度と“柔軟な肉体”は、目を見張るばかりだ。また、アニーのライバルとなる、なんでもそつなくこなす花むこの上司の妻ヘレンを演じるローズ・バーンさんは、これまでテレビドラマ「ダメージ」での弁護士役など、お行儀のいい役が多かったが、今回はイラッとくるようなセレブな奥様役で新たな表情を見せている。
アカデミー賞脚本賞にノミネートされただけあり面白い。脚本を書いたのは、今作で初めて映画の脚本を書いたというアニー・マモーロさんと、アニー役のウィグさんの2人。かつて花嫁介添え人を何度も任されうんざりしたマモーロさん自身の体験がベースになっているそうで、だからこそ米国では多くの支持を集めたのだろう。ただ、女性よりもむしろ男性からの反応がよさそうだ。なぜなら、女性が共感できる部分が多い半面、女同士の見栄の張り合いなど、同性にとって嫌なところが目に付きやすいという“欠点”も持ち合わせているからだ。加えて「セックス・アンド・ザ・シティ(STAC)」以降、性に対する意識はオープンになったとはいえ、今作の下品なシーンは、日本人には少々毒気が強いかもしれない。28日からヒューマントラストシネマ渋谷(東京都渋谷区)ほか全国で公開中。
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