水谷豊:念願の父親役「これも僕なんだ」 29年ぶり単独主演映画が公開

映画「HOME 愛しの座敷わらし」の初日舞台あいさつに登場した(左から)草笛光子さん、濱田龍臣君、水谷豊さん、安田成美さん、橋本愛さん
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映画「HOME 愛しの座敷わらし」の初日舞台あいさつに登場した(左から)草笛光子さん、濱田龍臣君、水谷豊さん、安田成美さん、橋本愛さん

 俳優の水谷豊さんが28日、東京都内で29年ぶりの単独主演となる映画「HOME 愛しの座敷わらし」(和泉聖治監督)の公開初日舞台あいさつに登場。人気刑事ドラマ「相棒」シリーズ(テレビ朝日系)の刑事・杉下右京役から一転、家庭でも職場でも居場所がない父親役で、念願だった“ホームドラマ”作品への出演を果たした水谷さんは、「あれも僕だけど、これも僕なんだなと思いました。撮影中は(普段の)自分をやってるんじゃないかという気持ちで、他人とは思えなかった」と笑顔で振り返った。

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 「愛しの座敷わらし」は、07年1~11月に朝日新聞に連載され、第139回直木賞候補にもなった荻原浩さんの小説が原作。東京から岩手県の片田舎に引っ越した高橋一家が、「座敷わらし」との出会いを機に、家族の絆を取り戻していく希望と再生のストーリーだ。メガホンをとるのは「相棒」シリーズの和泉監督で、水谷さんは83年公開の「逃がれの街」以来、29年ぶりの映画単独主演となる。

 舞台あいさつには、主人公・高橋晃一役の水谷さんのほか、妻役の安田成美さん、晃一の子供役の濱田龍臣君、橋本愛さん、母親役の草笛光子さんという高橋一家と和泉監督が出席。「あんまり会話のない現場なのかなと思っていたら、水谷さんを中心にすごく楽しい現場にしてくれたのでイメージと違って驚きました。(水谷さんは)すごく堅いというか、お芝居に集中してて……だと思いました」と明かす濱田君を、水谷さんが小突くなど、本物の家族のように和気あいあいとした雰囲気に包まれていた。

 水谷さんは現在、映画のキャンペーンで24都道府県、合計で約1万2000キロを行脚中。日本列島を4回縦断する距離に、「それだけ聞くとずいぶん残酷なスケジュールだなと思いますけど、いい作品を持って回っているのでまったく苦労はありません。たいした作品じゃないのに『面白いですよ』とうそをついて回るわけじゃないので……」とユーモアたっぷりに話し、観客の笑いを誘った。(毎日新聞デジタル)

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