注目映画紹介:「テルマエ・ロマエ」 きまじめな古代ローマ人を阿部寛が体当たりで好演

(C)2012「テルマエ・ロマエ」製作委員会
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(C)2012「テルマエ・ロマエ」製作委員会

 ヤマザキマリさんのベストセラーマンガを阿部寛さん主演で映画化した「テルマエロマエ」が28日、公開される。阿部さんをはじめ、古代ローマ人を顔の濃い日本人俳優が演じるという配役が効いている。ローマのチネチッタにオープンセットを建て、日本の温泉地でも撮影。笑えるだけでなく、ファンタジックで、日本人の良さも再確認できる。「平たい顔族」のおじいちゃんたちの顔がマンガと同じ! 癒やされます……。

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 約2000年前、古代ローマ帝国の浴場設計技師・ルシウス(阿部さん)は、きまじめすぎて職を失ってしまう。友人に誘われてやって来た公衆浴場の湯船で、ルシウスはタイムスリップ。気が付くと、そこは日本の銭湯だった。平たい顔をした日本人を見て驚くルシウス。さらに、その文明の高さに、驚嘆するばかり。古代ローマに戻って、日本で仕入れたアイデアを次々に取り入れた公衆浴場を完成させ、評判を得ていく。一方、マンガ家志望の真実(上戸彩さん)は、偶然ルシウスと遭遇して……という展開。

 主人公が古代ローマと現代日本を行ったり来たりし、異なる時代の風景が次々に眼前に広がって楽しい。風呂文化を通じて、時代や人種を超えた人間の魂に触れることができたとうな気にもなる。ローマとお風呂を愛するきまじめな仕事人間・ルシウスを、阿部さんが体当たりで好演。マンガ家志望の真実を演じる上戸さんのはっちゃけぶりと方言がとてもキュートだ。28日からTOHOシネマズシャンテ(東京都千代田区)ほか全国で公開。(キョーコ/毎日新聞デジタル)

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