ゲーム制作に込めた開発者の思いを聞く「ゲーム質問状」。昨年8月にPSP版が出され、テレビアニメが4月から放映されている「薄桜鬼(はくおうき)」のニンテンドーDS用ソフト「薄桜鬼DS」です。開発を手掛けたデザインファクトリーの藤澤経清プロデューサーに話を聞きました。
ウナギノボリ
10年前の朝ドラ「花子とアン」 当時の吉高由里子インタビュー
−−ゲームのセールスポイントは?
「薄桜鬼」は、幕末を舞台にした女性向け恋愛アドベンチャーゲームです。連絡が取れなくなった父を捜すため、主人公の千鶴は京を訪れます。そこで新選組と奇なる縁で結ばれ、彼らと行動を共にすることになる物語です。史実の出来事を軸にしながら、「新選組奇譚」という副題がついているように「鬼」が絡んでくるようなダークファンタジー的な要素が盛り込んであります。物語では恋愛要素と共に、登場するキャラたちの切なさや哀愁など「男の背中」を感じてもらえればと思います。
−−開発の経緯は?
「和風で刀が出て血が飛び散るようなものを作れませんかね」というところからスタートしました。本当に女性向けで作れるのか、コンシューマーとしての年齢推奨は大丈夫かなど、問題だらけのスタートでした。
−−今だから笑って明かせるけれど、開発当時は大変だったエピソードをお願いします。
最初の出だしでは、新選組やそのキャラクターというと人それぞれイメージがあると思いますが、もちろんスタッフも同様でした。まず、スタッフにもこれまで持っていたイメージをリセットしてもらったことですね。実際の開発にあたっては、とにかく物語のプロットとシナリオが遅れに遅れたことです。途中ではあまりのできてなさ具合に、完成しないんじゃ……とさえ思ったことがありました。そして一番の問題は、これは乙女ゲー(女性向け恋愛アドベンチャーゲーム)として受け入れてもらえるんだろうか……という不安でした。
−−ファンへ一言お願いします。
「薄桜鬼」は女性向け恋愛アドベンチャーゲームとして制作しましたが、いろんな意味で挑戦でした。歴史上の人物とオリジナル要素の融合、殺伐とした描写、恋愛要素に対してキャラのツン状態の多さなどなど……そんなゲームでしたが、多くの皆さんから感想や応援をいただきました。本当にありがとうございます。その皆さんの声援によりファンディスクの制作、コミックやアニメにもなりました。今後も皆さんが楽しんでもらえるような展開を考えていますので、「薄桜鬼」をよろしくお願いします。
デザインファクトリー 執行役員開発部部長 「薄桜鬼」プロデューサー 藤澤経清
薄桜鬼DS(DS) 1人用 CEROレーティングC(15歳以上対象) アイディアファクトリー 3月18日発売 5040円
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